和して 同ぜず
4月22日(日)
参観日には、園にお集まり下さいまして ありがとうございました。
保護者会では、承認していただきたいこと また 決めていただきたいことがたくさんありましたが、議事の進行にご協力いただき 感謝いたしております。
さて、お子さんの入園をご縁に ここで顔をあわせた私達。
同じ歳の子どもを育てるという共通項があるものの、そこを離れると年齢も職業も家庭環境も違います。共感できる部分もあるけれど 共感できないところがあって当然ではないかと思います。
手をあげて意見を述べられたお母さんは、かなりのエネルギーがいったことでしょう。
園では、貴重な意見として重く受け止めています。
論語にある「和して 同ぜず」・・・「同ぜず」の部分は、各々の個性を大切にすることであり、自分の意見を持つということだと考えます。子ども達にもその部分を伸ばしてあげることは、重要なことです。
「和して」の部分は、協調性。思いやりをもって人と接することです。殊に当園は、仏教園。
相手の立場を思いやって行動できる子どもになって欲しいと願っています。
二つのことを並べてみると逆のような気もしますが、どちらも社会に生きる人間として身につけておかなければいけないことです。
自分の意見を持たずに人に流されるのではなく、自分の意見は意見として持ち相手の意見もよく聞き 折り合いをつけ協調していく・・・
それが「和して 同ぜず」ではないでしょうか。
個性を大切に・・・昔の日本の教育から比べると定着してきたことだと思います。
けれども逆に「和」の部分が少しなおざりになっている気がします。
聖徳太子の昔から仏教の理想を大切にしてきた日本のよい部分。子ども達にお話しする仏教目標の中にも「和合」があります。お子さんをご縁にこの園に通われる皆さんは、子どもはもちろん保護者の方々も この気持ちを大切に、楽しい園生活を送っていただけたらと願っております。
(副園長 土岐 環)