2010.03.01

園長・副園長コラム

み仏さまって誰?

2010年 3月1日

園児たちに「み仏さま」をどう説明をすればよいかということは、私をふくめ先生方の悩みの種であります。まず、「仏さま」「阿弥陀(如来)さま」「ののさま」「お釈迦さま」といくつも言葉がありますが、園では親鸞さまの視点で行事ごとに使い分けをしています。
園長である私から少しでも子どもたちに理解してもらえるように合同礼拝の時にお話をさせていただいていますが、むずかしいようです。
子どもたちが「のんのののさまほとけさま」と歌っていることを思えば、誰なのかを説明しなければならないことだと思います。
浄土真宗での「ののさま」は阿弥陀如来さまであり、本尊である「仏さま」ということです。つまり、宗派によって「ののさま」「仏さま」は薬師如来であったり大日如来であったり釈迦如来であったりします。
また、仏さまとお釈迦さまと区別できるのかということですが、お釈迦樣はインドのマカダ国の王子さまとして生まれた人間であるということ、見ることの出来た方です。一方、仏さまは、実際目で見ることの
出来ない方々であるということです。
ただし、お釈迦樣は釈迦如来の化身として人間界に登場され、人間が成仏するために多種多様のお働きをもつ仏さまを紹介された実体化した「仏さま」のお一人でもあります。
子どもたちには、お釈迦樣が「阿弥陀如来さま」のお働きを教えてくださり、親鸞様が「阿弥陀如来さま」こそが唯一、私たちにいつも寄り添って見守ってくださる「仏さま」であり「ののさま」ですよと教えています。
「仏さま」の概念は大人でも頭の中で混乱しますので、子どもたちが年をとって、園での思い出の中で「あの仏さま」(阿弥陀如来さま)の木像や絵像を見たこと、聞いたことがあるよと、何か親しみを感じてくれれば幸いです。
卒園される皆さん、卒園しても皆は、仏の子です。いつも身近に仏さまを思って下さい。
嬉しいとき、悲しいとき、いかなる時にも付き添って励ましてくださる仏さま(阿弥陀如来さま)を信じて、これからの人生を心豊かに過ごしてください。
みなさんが元気に明るく、がんばってくれることを心から仏さま同様に応援してます。

合掌

(園長 土岐 幸次)